正しい判断力と情報技術を活用する能力とは?
  1. 情報化社会における正しい判断力と情報技術を活用する能力

情報化社会における
正しい判断力
情報技術を活用する能力とは?

「情報活用能力」とは?

学校教育におけるICT(=情報伝達技術)が進んでいます。今まではIT(=情報技術)を利用して教師側の教え方を工夫することが、学校におけるICTの利用価値でした。例えばパソコンやプロジェクターを利用してスライド形式で大写しにするとか、教師同士で教材や教え方の情報共有をするなどです。しかし今後はそこから一歩進んで、子供が自分で考え問題解決する力を身に付けるためにICTを利用する「情報活用能力」が必要になってきます。

情報活用能力は3つの観点と8つの要素からなっているのですが、簡単に言ってしまえば目的に合った適切な情報収集をし、それを取捨選択することで整理し、受け手に合わせた言葉で発表する能力です。これらを実行するにはどんな情報を集めなければならないかを考える力、情報を読み解く理解力、情報を整理する判断力、仲間と情報を共有するコミュニケーション能力、受け手にわかりやすく伝達する言語能力のすべてが必要になります。

ITネイティブの子供たちにとってはパソコンやタブレットを与えるだけでなく、ITを通じて身の回りに溢れている情報を実生活で活用するための教育が必要な時代です。

「情報活用能力」とは?

現代社会における情報活用能力の重要性

2013から2014年に行われた「情報活用能力調査」では子供たちの情報活能力が不足していることが判明しました。今後はプログラミングを通した論理的思考を伸ばす教育と並行して、情報活用能力を育む教育が活発化しそうです。こうした教育で培った能力は、今後子供たちがビジネススキルの基礎として求められるからです。

ある団体によると、ビジネスパーソンの教育手法は「5つの基礎力」としてまとめられるそうです。それによると現代のビジネスに欠かせない基礎力には「基盤力」「情報活用力」「ビジネスフレームワーク」「モチベーション」「コミュニケーション」があります。中でも情報を収集、理解・分析、整理・選択、表現する「情報活用力」はあらゆるビジネスに欠かせない能力です。子供たちが将来どんな仕事に就いたとしても、これらの能力如何で仕事の達成度が違ってくるでしょう。

プログラミング教育などで培った論理的思考や数理力といった基盤力を、将来のビジネスにおいて様々な可能性へと発展させていくためには情報活用力を伸ばすことが不可欠なのです。

現代社会における情報活用能力の重要性

情報活用能力はどのように育てていくのか?

情報活用能力には、コンピュータなどの情報端末を操作する能力も含まれます。したがってこれからの学校教育では、パソコンやタブレットなどの情報端末を一人一台ずつ利用できる環境整備が必要になるでしょう。しかしそうしたハードの整備が整えば情報活用能力が身につく、というものでもありません。それ以上に大切なのが、情報の取り扱いについて子供自身に体験させることなのです。

例えば近年増えている「探究型学習」をうまく活用することで、情報活用能力を向上させることができるようです。探究型学習とは特定のテーマについてインターネットその他の方法で情報を集め、クラスメートと討議しながら整理・分析し、まとめた結果を発表するというものです。まずは情報を集める段階で、インターネットなどで調べるだけでなく親やその情報について詳しい大人に聞くなどして、しっかりと理解できることが大切です。そうして自分なりに集めて理解した情報はクラスメートとの共有・整理がスムーズになります。そうすると、どうやって発表したらうまく伝えることができるかを積極的に考えるようになるのです。

これは改まって課題を用意しなくても、学校生活で起きるちょっとした問題点の解決方法について考える際にも使えます。これを繰り返していくうちに自然と情報活用能力が身に付き、学力の3要素も伸びていくようです。

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