日本人のITリテラシーってどれくらいなの?

気になる!世界から見た日本人のITリテラシーはどれくらい?

「ITリテラシー」とは?

「ITリテラシー」とは?

「ITリテラシー」という言葉をよく耳にするようになりました。これは「自分の目的に合わせてIT(=情報技術)を活用できる能力」のことです。ここでいう能力とは、単にコンピュータなどの操作技術に留まりません。情報リテラシーやネットリテラシーなど、今や多岐にわたっています。

ITリテラシーの重要な能力の一つは、必要なときに正確な情報を迅速に得られることです。インターネットで得られるたくさんの情報の中には事実もあれば、そうでないものもあります。毎日大量の情報に接する中で、何が本当のことで何が必要な情報なのかを見極める力が大切になります。

また情報を扱う上では、セキュリティ事故を防ぐ能力も重要です。不用意に情報が漏洩することのないよう、パソコンやメールを利用する際のパスワードやUSBなどの取り扱いに注意が必要です。

そしてSNSを利用する際の基本ルールやマナーを守ることも、ITを活用する際には大切です。不特定多数の人が閲覧できる環境では適切な言葉を選ぶことや、家族や友人の写真を勝手にアップロードしないなど、いわゆる“炎上”につながることを避ける能力もITリテラシーの一つです。

パソコンやインターネットを子供に利用させる場合は、紹介しましたようなITリテラシーについても説明しておく必要があるでしょう。

日本人のITリテラシー

総務省の発表によると2015年末のパソコンの世帯普及率は76.8%で、インターネット人口普及率は83.0%だそうです。またスマートフォンの普及率は72.0%と多く、電車の中ではスマホを見ていない人を数えた方が早いくらいでしょう。コンピュータやインターネットの普及がこれほど進んでいる日本ですが、必ずしも日本人のITリテラシーが高いとは言えないようです。

ITリテラシーの中でもコンピュータを効率よく使える能力については、ある程度年齢によるところも大きいようです。40代後半以降の人になると「難しいから」と、初めから技術を習得することを放棄してしまうケースもあります。また「ネット依存」とか「スマホ依存」と呼ばれる若い世代でも実はゲームをしたり友人のSNSを見ていたりすることが多く、自分にとって有益な情報や正しい情報を集めるためにインターネットを活用しているとは限りません。その結果、情報収集の仕方に慣れていない人がインターネットで得た間違った情報を鵜呑みにしてしまうこともあるようです。そしてSNS利用の際のルールやマナーを知らないために、他人に迷惑をかけるばかりか犯罪に巻き込まれるケースもあります。

OECDの「ITを活用した問題可決能力調査」では、日本は調査参加の24か国中10位だったそうです。この結果からも、国際社会における日本人のITリテラシーは決して高くはないことがわかります。

情報通信端末の世帯保有率の推移
インターネットの利用者数及び人口普及率の推移
出典:総務省

ITリテラシーは学び続けることが大切

ITリテラシーを向上させることができれば、情報処理能力を格段にあげることができます。またインターネットをより有効に活用することができ、今まで知ることのできなかったような有益な情報が入手できるかもしれません。さらにコンピュータの知識があれば生産性の向上だけでなく、業務や経済的な無駄がなくなるとも言われています。

ITリテラシーを高めるためには、常に新しい知識や情報を入手し続けることが大切です。そのためにはコンピュータの基礎知識や情報活用に関することを、本やセミナーで学習するという方法があります。様々な検定試験もあるので、合格を目指して勉強すれば効率よく学ぶことができるでしょう。そして日々進化するITの情報を常にキャッチするためには、ITに関するRSSやニュースに登録したりFacebookやTwitterをフォローしたりするのもおすすめです。

また、そうして得た知識や技術を実際に使ってみることが重要です。自分自身で利用してみることによって新たな発見や問題意識が生まれ、ITリテラシーをさらに高めていく礎となるからです。今後は子供たちにも、こうした能力が求められるかもしれません。

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