今なぜ子供にプログラミング教育が必要なのか?
  1. なぜ子供にプログラミング教育が必要なの?

なぜ子供プログラミング教育必要なのか?

プログラミングを習わせる=プログラマーを育てるワケではない

プログラミングを習わせる=プログラマーを育てるワケではない

IT化が更に進み産業構造の大変革を迎える将来を見据え、国を挙げてのIT教育が盛んになってきています。中でも注目を集めているのが、子供向けのプログラミング教育です。子供でも理解しやすいビジュアルプログラミング言語を開発してまで小学生にプログラミングを習わせる理由は、単にプログラマーを育てるのが目的ではないのです。

子供たちが社会に出る頃にはモノのインターネット化、つまりIoTが当たり前の時代になっているでしょう。そうなるとどんな職種、職制に就いたとしても、単にパソコンの操作ができるだけではコミュニケーションが成り立たなくなる可能性があります。つまりモノやサービスが出来上がるしくみとしてのプログラミングが、現場と管理職など様々なセクション間での共通言語として必要になるのです。小さいうちから英語を学習させるように、子供の頃からモノのしくみを学ぶことは決して早くはないでしょう。

そしてプログラミング教育の目的の一つには、思考力の向上があります。今までの学校教育では与えられた問題から1つしかない回答を導き出すというのが主流で、記憶力と教えられたことをいかに忠実に再現できるかが評価されてきました。しかし現在の日本では世界で活躍できる人材の条件として、自分の力で筋道立てて考えられる能力が求められています。プログラミングを学ぶことで得られるのは、目的や見通しに対してどういう順序でどう指示をしたら思うような結果になるかという体験です。この体験を通して、世界で戦える論理的思考を体得することができるのです。

プログラミング教育の目的とは?

2020年からの小学生でのプログラミング教育の必修化が注目を集めていますが、そもそもなぜプログラミング教育が必要なのでしょうか?プログラミング教育の目的や、それによりどんな効果が期待されるのか、詳しく解説いたします。

IT人材を育てる

プログラミング教育の目的とは?

経済産業省が2016年6月に発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によれば、2020年に36.9万人、2030年には78.9万人ものIT人材が不足するとされています。

「第四次産業革命」によって今後生まれると予想されているサービスは様々です。たとえば消費者同士で時間や場所を切り売りする「シェアリングサービス」の市場は年々伸びており、今後もしばらくは拡大していくと考えられています。将来的には、写真を撮ったり、情報を入力することによって、病院に行かなくても診察が受けられる次世代型医療サービスや、道路の渋滞データを取得したり、子供の飛び出しが多い場所などをデータとして蓄えることによって可能になるかも知れないと言われている「完全自動運転」など、IT関連のビジネスは今後ますますあらゆる分野で活用されることが予想されており、人材育成は不可欠となっています。

キャリアの選択肢を増やす

キャリアの選択肢を増やす

農業など、一見ITとは関係のなさそうな産業でもIT化は年々進んでおり、現在では約90%以上の職業が、少なくとも基礎的なITスキルを必要としていると言われています。

プログラミング教育は、単にプログラミングを学ぶだけではなく、身近にあるITがどういう仕組みで動いているのかを考察し、様々なサービスの仕組みを学習することで、今後さらに新しいサービスを生み出すことができる人材の育成も目的としています。つまり、プログラミング教育を通してITの仕組みを学び、新しい可能性を発掘することで、子どもたちが将来様々なキャリア選択できるようになることが期待されています。

プログラミング教育では、具体的にどんな能力が身に付くのか?

プログラミング教育では、具体的にどんな能力が身に付くのか?

プログラミング学習によって得られるとされる能力の最たるものは、「論理的な思考力」、つまり「ロジカルに考えることができる力」だとされています。と言うのも、プログラミングとは「問題を解くための手順を定式化した形」に基づいて、問題を順序立ててひとつひとつ解決していくことで組まれていくもの。この「問題解決の計算方法に基づく」というやり方が、論理的な思考能力そのものなのです。

たとえばロボットを思い通りに動かすためには、プログラムを論理的に書かなければなりませんよね。「まっすぐ進む」「向きを変える」といった様々な命令を組み合わせてゴールを目指さなければなりません。これを考えることで、ただ漠然と目標に向かうのではなく、問題をスモールステップで捉え、アルゴリズムに従ってひとつひとつ解決していくという「論理的思考」が、ゲーム感覚で自然と身に付いていきます。

プログラミング学習によって得られる論理的な思考能力、つまり「ロジカルシンキング」は、プログラムを組むエンジニアやプログラマーに限らず、将来どのような仕事に就くにしても必要となる能力です。

プログラミングを学んだ子どもは成功体験を積み上げられる

プログラミングを学んだ子どもは成功体験を積み上げられる

子供にプログラミングを習わせることで身に付けられるのは「論理的思考」だけではないようです。例えば自主性と集中力。プログラミングを習い始めると、いつもは親や周りの大人から指示される側の子供が自ら目的と手段を考える機会を得て、主体的に行動できるようになります。そして自分でモノをコントロールする喜びを覚えることで、親が今までに見たことがないくらいの集中力を発揮します。プログラミングで培った自主性と集中力は、他教科の成績向上にも役立つでしょう。ただ教えられたことを漫然と行うだけでなく、あらゆる角度から考えて取り組むようになるからです。

多くの子供向けプログラミング教室では、大人に手助けしてもらいながらも自分の手を動かしてゲームやアプリを作ることができます。子供たちはプログラミングを通して「モノづくりができた」という小さな成功体験を繰り返し、そこから「自分ならできる」という自信をつけることができます。自分で考え組み上げた作品が完成したときの達成感は、子供たちにとって何物にも代えがたい経験です。さらには完成に至るまでの試行錯誤の過程で起こる失敗も、貴重な体験となります。実はこの小さな失敗体験こそが、成功体験以上に重要なのです。プログラミングの面白さに夢中になっている子供たちは途中で壁に突き当たっても「どうやったら上手くできるだろう」と、一生懸命に考えて様々な方法を試すようになります。そうして小さな困難を乗り越える経験を積むことで、精神力が鍛えられ「ブレない自信」につながっていくことでしょう。

民間企業での教育サービスを受ける必要性

民間企業での教育サービスを受ける必要性

プログラミング教育が必修化されたからと言って、必ずしも十分なプログラミング教育が受けられるとは限りません。最初はカリキュラムが不十分であったり、地域によってはプログラミングを教えられる先生を手当できないという小学校もあるかも知れません。子供たちも新しい学習スタイルに慣れず、十分な理解ができない可能性があります。

国語や算数といった主要科目であれば、家庭学習でフォローしていくということもでしるでしょう。しかし「プログラミング」となれば、自信を持って教えてあげられるという親御さんは少ないのではないでしょうか。

そういった事態に備えるために、いま習い事としての「プログラミング教室」が注目を集めているのです。そうした民間企業・学習施設で教育サービスを受けることで授業での理解を深め、プログラミング教育をスムーズに進めることができます。

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