プログラミング教育用ビジュアルプログラミング言語「ビスケット」って?
  1. 子供も使えるプログラミング教育用ビジュアルプログラミング言語「ビスケット」って?

子供も簡単に使えるプログラミング教育用
ビジュアルプログラミング言語「ビスケット」って?

VISCUIT(ビスケット)とは?

VISCUIT(ビスケット)とは?

子供向けのプログラミング教育でよく使われているビジュアルプログラミング言語には、VISCUIT(ビスケット)というものがあります。ビスケットはワークショップデザイナーであり工学博士の原田康徳氏が開発したもので、誰もがコンピュータに興味を持ちプログラミングの楽しさを感じてもらいたいという思いから生まれました。

原田氏がビスケットを開発した目的は、遊びながら「コンピュータとは何か」を直感的に理解してもらうためです。「コンピュータは難しいもの」とか「複雑で何が起きているのかわからないもの」といったマイナスイメージを払拭して、遊びながらコンピュータを自由に操ることができるプログラミング言語です。

開発者の原田氏がコンピュータを粘土に例えているように、ビスケットの操作は粘土細工で遊ぶがごとく簡単です。絵でプログラムを作りアニメーション、ゲーム、動く絵本などを楽しみながら作ることができます。

VISCUIT(ビスケット)の開発環境

ビスケットはスマートフォンやタブレット、パソコンなど様々な環境にアプリをダウンロードすることで使用することができます。パソコンで利用の場合はAdobe AIRもしくはFlashのダウンロードが必要になります。またKindle Fireでも利用が可能です。

ビスケットのプログラミングには文字や数字、記号を使用しません。自分で書いた絵をメガネと呼ばれる円の中に入れることで、絵を動かす命令を下すことができます。つまりメガネがプログラム実行の基本となるのです。絵を置く位置や向きなどによって、少しずつ動きに変化が出ます。初めは単純な動きしかできないように見えますが、メガネの中の絵の置き方を変えたりメガネの数を増やしたり、あるいはメガネの配置を複雑にすることで様々な動きを付けることが可能です。

このようにビスケットはプログラミングを理論として学ぶのではなく、手作業で試行錯誤しながら感覚的にプログラミングを楽しむツールなのです。

Scratch(スクラッチ)とVISCUIT(ビスケット)の比較

Scratch(スクラッチ)とVISCUIT(ビスケット)の比較

Scratchとビスケットはどちらも子供向けのビジュアルプログラミング言語の一つですが、根本的な部分で大きな違いがあります。

Scratchはパソコン上に配置したキャラクターを、プログラムで動かします。ブロックを一つひとつ積み重ねることによって命令を下し、思うような動きや音を再現するのが特徴です。単純に動作の命令だけでなく「こういう場合にはこうする」といった条件を設けるなど、複雑な動きをさせるにはまさにロジカルな思考が必要になります。一方でビスケットはより感覚的です。「こうするとこうなる」といった筋道立てた考え方よりも「ここに配置するとこんな動きをしたから、今度はこうしてみよう」という風に、感覚を頼りに自由な発想力や直感力でプログラミングをするツールです。

どちらも自分が望むように絵を動かすために試行錯誤が必要な点では同じですが、プログラミング的思考を発展させるという点ではScratchの方が優れていると言えるでしょう。Scratchは子供やプログラミング初心者だけでなく、論理的な思考に慣れたプロのプログラマーでも楽しめると人気です。ビスケットは幼児から大人までプログラミングを楽しめる反面、変数や配列がないのでゲームを作って遊ぶといったことが難しいため、プログラミングに慣れてくると物足りなさを感じるかもしれません。プログラミングの入門としてはどちらも入りやすい言語ですが、スキルアップを目指すならScratchをおすすめします。

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